どうも、がねりんです。懇親会などでいろんな人に挨拶している時、人の顔と名前を全然覚えられず、すでに挨拶した人に「はじめまして」と突撃していった過去があります。
今回は人の顔と名前を覚えられない悩みを解決するため、さまざまな記憶術を試して本当に効果的なものを探しました。
ネットで見つけた記憶術で人の顔と名前を覚えてみる
まずは物知りのグーグル先生に頼るのが一番だよね、ということで、ネットで見つけた記憶術を使って、顔と名前を覚えようと思います。
今回試してみるのは、ネットで探してきた4つの記憶術です。
- 名前を書いて覚える
- 顔の特徴を覚える
- 人に教えるかたちで覚える
- 痛みと一緒に覚える
4の「痛みと一緒に覚える」ってなんだよ……。
一体どの記憶術が有効なのか? さっそく調べてみる
さて、ここで検証方法の紹介を。
顔と名前を一致させる対象は、『タレント辞典』というサイトに掲載されているタレントから無作為に10人を抽出。誰も知らなそうなタレントの顔と名前を10分間かけて覚えた後に、顔写真だけを見て、何人名前を覚えているのかテストします。
さっそく検証開始だ!
記憶術1:名前を書いて覚える
顔を見ながら、とにかく名前を書いて覚えていきます。僕は学生時代、地理名や人物名はとにかく書いて覚えていたんでやりなれた方法です。
最初にしっかり顔を目に焼き付けて……。
とにかく書く。ついでに名前も復唱して、全員の名前を5回ずつ書けばある程度は覚えられるはず。
最後は頭の中で顔と名前を復習してダメ押し。学生時代は、この方法で地理と歴史のテストを乗り越えてきたんで大丈夫でしょう。
さっそくテストしてみます。覚えた方々の顔写真をランダムに一枚一枚見て名前を言っていきます。
あ、えーと。あの……
あの、えー、顔はわかるんです!顔は!!
……みなさん、はじめまして。
全くだめでした。顔は見たことあるんですけど、名前がわからない。一応、いくつか名前が浮かぶんですけど、顔と結びつきませんでした。
記憶術2:顔の特徴で覚える
気を取り直して、次は顔の特徴で覚えてみます。
なるほど。笑顔がチャーミングな「中井さん」。
ひげがモッサリ「錦さん」。
満点笑顔の「朝倉さん」。
インパクトのある人ばかりなので、覚えやすかったと思います。それではテストしてみましょう。
これは、あっ!満点笑顔の「朝倉さん」
あー!ひげが!ひげがモッサリの!!モッサリの!!!
特徴は覚えてたけど、名前が全く出てこない……。
でも、書いて覚えるより少しだけ成績が良くなった!
記憶術3:人に説明する感じで覚える
次は人に説明する感じで覚えてみます。この方法も有効らしいとネットの情報で得ました。果たして本当なのか試してみます。
「小橋さん」。この方は顔が非常に渋い!写真も黒バックで、他の方と比べて大人っぽいです。
「有理さん」はとても清楚!ベテランのアナウンサーのような立ち姿で、聡明さに溢れています。大人っぽいところが素晴らしい!
最後は「川崎さん」。まるでお姫様のような気品を感じます。全体的に柔らかい雰囲気を持っていてとても優しそう!一度会ってみたいですね~。
授業がノリにノッてきたところで、記憶力をテストしてみましょう。
この人は有理さん!
わかるぞ!この方は川崎さん。
あー、でもわからない人も多い!
それでも、これまでの記憶術の中では好成績。今のところ一番手応えを感じています。
記憶術4:痛みと一緒に人の顔と名前を覚えよう
最後は痛みと一緒に覚えていきます。痛い思い出はいつまでも覚えていますから、その時に見てた顔と名前もついでに覚えてくれるはずです。
それではさっそく「美濃部さん」。イテテテ!!
この人は「折居さん」。
ブハァッ!!!!
グツグツグツ
この人は「竹原さん」
熱っ!!!!
10人覚えるだけで、体がボロボロです。ただ、痛みともに名前と顔もしっかり脳に刻めた気がします。記憶力テストをしてみましょう。
ほっぺに痛みが覚えてる。「美濃部さん」
めちゃくちゃ熱かった「竹原さん」
誰だっけこの人?
結局、ネットに転がってる記憶術じゃどうにもならない! 頑張っても最大5人しか覚えられませんでした。人の顔と名前を覚えるのは、どうしてこんなに難しいの?
専門家に疑問をぶつけてみました。
なんで人の顔と名前を覚えるのは難しいの? 専門家に聞いてみた
どうしてこんなにも人の顔と名前を覚えるのは難しいのか? 疑問に答えてくれるのは、30年にわたり心理学や記憶術、速読を実践研究している記憶のスペシャリスト・宇都出 雅巳(うつで・まさみ)先生。
▲宇都出 雅巳(うつで・まさみ)トレスペクト教育研究所代表。30年にわたり心理学や記憶術、速読を実践研究。独自の学習法を確立し、発信している。著書に『「名前が出ない」がピタッとなくなる覚え方』(マガジンハウス)、『武器になる読書術』(総合法令出版)などがある。
――人の顔と名前を覚えるのは、なんでこんなに難しいんですか?
宇都出雅巳 先生(以下、宇都出):名前は一見意味がありそうなんですが、実はただの記号です。「33765」という無意味な数字の羅列と同じようなものなので、名前は忘れやすいんですよ。
――名前って実は単なる記号だったんですか!? そうなると、思った以上に名前を覚えるのは難しそうですね……。
宇都出:そうなんです。一方、具体的なイメージと結びついて、イメージがすぐ浮かぶ物事は覚えやすいんです。
例えば、以前話した人の「名前」は忘れたけど「職業」は覚えていたりしますよね。職業って具体的なイメージが湧きやすいので、けっこう覚えているものです。取材して文章を書く「ライター」をやっているあの人に、あのとき取材を受けたな、とか。
一方で先ほどの通り、名前は単なる記号なので、それ自体に直接結びつく固有のイメージはありません。だから、名前“だけ”が記憶から抜け落ちてしまうんです。
ちなみに、このような、ある人物の周辺情報は覚えているのに名前“だけ”が出てこない心理現象を「ベイカーベイカーパラドクス(パン屋のベイカーのパラドックス)」と言います。
――それ、すごくわかります! 名前“だけ”が出てこないのには、そんな理由があったんですね。なら、名前に具体的なイメージを持たせれば、思い出しやすくなるってことですか?
宇都出:その通り。名前を具体的なイメージにして、その人のイメージと組み合わせて思い浮かべながら覚えるのが効果的です。あくまで思い出すためなので、少々強引でも、自分が思い出しやすそうなイメージをつくり出してしまう。
例えば、海金さん(がねりんの本名)だったら、海金さんが「海」を「金」色のウェットスーツを着て泳いでるとか(笑)。
手間はかかりますけど、慣れれば楽しみながらイメージを作れるようになりますよ。
――「海」を「金」色のウェットスーツを着て泳いでるイメージで「海金」ですか……。自分の笑いのツボにハマるようなイメージを工夫すれば、たしかに覚えやすそうです。最後に、記憶力をアップさせる習慣はありますか?
宇都出:覚えたいことを何度も口に出して言いましょう。 人間は基本的に忘れる生き物なので、何度も繰り返して記憶を定着させることが大事なんです。名前も会話の中で、できるだけ呼びかけることです。
そして、覚えたことを周囲の人に語る癖をつけましょう。語ることで、自分がどれだけ忘れているのか把握できます。そうすれば、忘れたことだけを思い出して効率的に覚えられる。
その繰り返しのなかで結果的に記憶力が高くなるので、試してみてください。
宇都出先生に教わった方法で、顔と名前を覚えてみよう!
宇都出先生に教えてもらった通りに、「名前を具体的なイメージとして思い浮かべる」方法を試して見ようと思います。
まずは早く川に飛び込む「早川さん」
平らな川で泳ぐ「平川さん」
杉に吉と書かれてあるのを見つけた「杉吉さん」。
おお、なんだか名前が頭の奥にしっかり記憶されているように気がする!
今回試した記憶術の中で一番手応えを感じます。忘れる前に、記憶術をテストしてみましょう。
はいはい、この人は早く川に飛び込む「早川さん」ね。
次は平らな川の「平川さん」
杉に吉を見つけた「杉吉さん」
全員は覚えられなかったものの、今までで一番顔と名前を覚えられました! 名前からイメージを膨らませるだけで、こんなにも記憶力がアップするとは。
これでもう顔と名前を忘れて、気まずい雰囲気になる心配はないですね!
結論:顔と名前を覚えるなら名前からイメージを膨らませると良い
今回の調査でわかったことをまとめました。
- 書いたり特徴を覚えたりするだけでは全く覚えられない
- 教えるように覚える方法はまぁまぁ効果的
- 痛みで覚えようとすると体がボロボロに
- 名前はいわば数字の羅列のようなもの。そもそも覚えにくい
- 名前を具体的なイメージとして思い浮かべるのが最も効果的
会った人の顔と名前を覚えておかないと、いざどこかで会った時にとても気まずい感じになってしまいます。逆に、「〇〇さんですよね」と瞬時に思い出せれば、相手から好印象に思われるかもしれません。
人の顔と名前を覚えるのが苦手な人は、専門家お墨付きの「名前を具体的なイメージとして思い浮かべる方法」を活用しましょう。僕自身も実際に試したので効果的なのは間違いないです!